忘蹄庵茶事懐石教室での茶事について
茶事は開催する季節・時刻・趣向などによっていろいろな名で呼ばれています。初冬に風炉をしまい炉を開き茶壷の口の封を切りその年の新茶を客に振舞う口切の茶事、冬の寒い夜長に炉を囲み昔ながらの火道具による燈火の風情を楽しむ夜咄しの茶事、厳しい冬の夜明けの気配を楽しむ暁の茶事、立夏を迎え冬から使ってきた炉をしめて新たに風炉を開く初風炉の茶事、真夏の早朝の涼気を楽しむ朝茶、秋の気配も深まり心わびしい季節となりゆく中で前年初冬に封を切った茶壷の残り少ない茶をいただく名残の茶事。
一般的に茶会というと菓子と茶をいただく大寄せの会が多く開かれていますが、正式の茶会は客に懐石・濃茶・薄茶をもてなすものでこれを茶事といいます。
忘蹄庵では季節季節の移り変わりを大切に、亭主は客をもてなし、客は亭主の思いに心を寄せる、そのような茶事懐石教室を心がけています。